FANPS 背景

FANPSシンポジウム

~自然関連のリスクと機会への対応を企業の成長シナリオにどうつなげるか、企業と金融機関でともに考える~

三井住友フィナンシャルグループ、MS&ADインシュアランス グループ ホールディングス、日本政策投資銀行、農林中央金庫の金融機関4社によるアライアンスであるFANPSは2025年10月9日、「自然関連のリスクと機会への対応を企業の成長シナリオにどうつなげるか、企業と金融機関でともに考える」をテーマに、シンポジウムを開催しました。

本シンポジウムは、企業経営のネイチャーポジティブへの移行に向けた考え方や取組みを、FANPSが金融機関の視点から整理した「FANPSコンセプトペーパー ネイチャーポジティブへ向けた共創のためのアプローチ」の公表に合わせ、開催されたものです。企業や行政、アカデミア等の幅広いステークホルダーの皆様、計169名にご参加を賜り、FANPSとしての成果発信と、ネイチャーポジティブに向けた共創につながるディスカッションとネットワーキングの機会を提供することができました。

シンポジウムの様子
プログラム

来賓ご挨拶・FANPS取組紹介

3省庁による政策動向の紹介、続いてコンセプトペーパーおよびソリューションカタログver.2.0の概要共有。

パネルディスカッション

建設・自動車・商社・運用機関の視点から、事例と課題、価値創造への道筋を議論。

ネットワーキング

参加者間の名刺交換・意見交換。

来賓ご挨拶・FANPS取組紹介

本シンポジウム冒頭では、来賓ご挨拶として3省庁から順番にご登壇いただき、各省庁からネイチャーポジティブに関連する政策動向等についてご紹介いただきました。その後、三井住友フィナンシャルグループ 社会的価値創造推進部 松岡副部長より、コンセプトペーパーや、同時公開したソリューションカタログver.2.0を含むFANPSの取組をご紹介しました。
Guest photo 1

永田 綾 様

環境省 自然環境局 自然環境計画課 生物多様性主流化室 室長

ネイチャーポジティブ経済実現に向けた戦略とロードマップについて

Guest photo 2

近藤 謙介 様

農林水産省 大臣官房 みどりの食料システム戦略グループ グループ長

環境と調和のとれた食料・農林水産業の実現に向けて

Guest photo 3

潮 高史 様

経済産業省 大臣官房 政策企画委員(GXグループ)

自然関連のリスクと機会への対応を企業の成長に繋げるために ~我が国のGX政策の推進に向けて~

Guest photo 4

松岡 哲也

株式会社三井住友フィナンシャルグループ 社会的価値創造推進部 副部長

パネルディスカッション

実際に企業でネイチャーポジティブに取り組まれている企業と、金融機関のそれぞれからパネリストとしてご登壇いただきました。
鈴木様(大成建設)からは、建設事業による土地改変が生物の生育・生息環境に与える影響を定量的に見える化する「ネイチャーポジティブ評価」や、持続可能な木材利用~森林資源の再生(植林・育成)~良質な森林の保全の取組について、大聖様(トヨタ自動車)からは自動車の電動化に必要な資源の有効利用や、自然共生サイトを通じた企業価値向上の取組について、関口様(三井物産)からはバリューチェーン全体の連携を通じたネイチャーポジティブ推進に向けて商社が果たせる役割や、パーム油を例としたロケーションベースでの実践事例について、それぞれご紹介をいただきました。
パネリスト間のディスカッションでは、「企業のvalues(価値観)をvalue(企業価値)に変える」ことが企業にとって重要であること、またそれは金融機関も支援したいポイントであるとの共通認識を得ました。一方で各社の取組に対する事業部からの実際の反応や、具体的な製品の事例を踏まえて議論を深めると、具体的にどのようにvalueに変えていくのか、またそのタイムスパンは企業によって異なることも確認されました。
企業のパネリストの皆様の議論を踏まえて、金融機関の視点として、松原様(りそなアセットマネジメント)からは、「だからこそ金融機関としては、その検討や移行の過程が知りたい」という認識が示されました。TNFDのフレームワークを形式的に満足しただけの情報開示ではなく、各企業のvaluesに基づいて、「今経営トップとして考えている価値創造のストーリーは何なのか、それに向けてこれからどうしていきたいのか、金融機関に何を求めたいのか、ステークホルダーとどんなステップで連携していきたいのか」等、企業固有のナラティブな価値創造ストーリーこそ開示してほしいというメッセージが語られました。

Panelist photo 1

鈴木 菜々子 様

大成建設株式会社
クリーンエネルギー・環境事業推進本部
自然共生技術部
自然共生推進室長

Panelist photo 2

大聖 悠介 様

トヨタ自動車株式会社
環境エンジニアリング部
自然共生企画グループ 主幹

Panelist photo 3

関口 友則 様

三井物産株式会社 食料本部
連結経営推進室
シニアプロジェクトマネージャー
(東京大学未来ビジョン研究センター/グローバル・コモンズ・センター客員研究員)

Panelist photo 4

松原 稔 様

りそなアセットマネジメント株式会社
チーフサステナビリティ・オフィサー
常務執行役員

Panelist photo 5

原口 真

MS&ADインシュアランス グループ
ホールディングス
サステナビリティ推進部 フェロー

FANPSの今後の展望

本シンポジウムでも話題に上った、ネイチャーポジティブに向けた価値創造ストーリーの創出や、その社内・業界内でのオーソライズには、金融機関として力添えしていきたいと考えています。今後FANPSでは、今回公表したコンセプトペーパーやソリューションカタログを活用して企業と対話を繰り返していくとともに、金融機関のアライアンスとして業界団体や地域とも対話を積み重ねることで、我が国全体のネイチャーポジティブ経済実現に向け一歩ずつ貢献していきたいと考えています。

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