三井住友フィナンシャルグループ、MS&ADインシュアランスグループホールディングス、日本政策投資銀行、農林中央金庫の金融機関4社によるアライアンスであるFANPSは、2025年2月27日にMS&ADインシュアランスグループホールディングスが主催するシンポジウム「COP16を終えて ~生物多様性を取り巻く状況はどう加速しているのか~」に登壇しました。
本シンポジウムは、ネイチャーポジティブに向けて企業が取り組むべき課題について、2007年から「企業が語るいきものがたり」として開催されており、今回で17回目となります。環境省や有識者による講演のほか、ネイチャーポジティブに先進的に取り組む企業や業界団体を招き、金融機関による支援やTNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)が発表した移行計画に関するガイダンス案を踏まえたテーマ別セッションが行われました。
テーマ別セッションのうち、「事業と自然の接点からネイチャーポジティブを考える~金融機関としての支援/FANPSセッション~」をFANPSは企画し、電機・電子4団体生物多様性ワーキンググループ主査である勝田様や、資生堂シニアスペシャリストの大橋様をお招きして、三井住友フィナンシャルグループ社会的価値創造推進部 副部長の松岡がFANPSを代表して登壇のうえ、ディスカッションを行いました。
企業がネイチャーポジティブに取り組むには、事業活動上のバリューチェーンにおける自然との依存・インパクトおよびリスク・機会の分析が重要であり、セッションでは、分析に取り組む企業と業界の事例を紹介しながら、今後の取り組みの方向性や課題、金融機関としての役割や支援の可能性について議論しました。ご登壇いただいた両氏からは、企業が行ったTNFD開示を金融機関がしっかりと評価する枠組み作りや、ネイチャーポジティブにかかる専門的人材の育成、確保が重要であることを指摘いただいたうえでファイナンスだけに留まらない幅広い金融機関の支援に期待の声をいただきました。
FANPSでは今後も、業界や複数の企業が連携してネイチャーポジティブへの転換を支援するなど、実効的な取り組みをサポートするとともに、具体的な課題解決に向けた対話を続けてまいります。